2024/3/28

ナイトワーク体入

夜職・キャバクラの風紀とは？恋愛禁止になる意味と違反のリスクを知ろう

キャバクラなど、ナイトワークの世界には「風紀」というルールがあります。そもそも「風紀」とは「風紀を乱す」から略されて「風紀」となったと言われており、言葉通り水商売においてキャストと男性スタッフがお付き合いや性的関係を持つなど風紀を乱す行為の事を指します。諸説ありますが都内某キャバクラグループが１９８０年代に使い始めたのが発祥とされています。キャストと同じお店で働く男性スタッフとの恋愛は色々な問題を引き起こすため禁止されています。しかし一方で、そうした恋愛関係に発展してしまうケースも後を絶ちません。

この記事では、風紀の意味と違反のリスク、恋愛禁止になる理由、風紀違反が起こる具体的な原因、そして風紀を守りながら仕事をするための対処法についてご紹介します。

夜職業界の「風紀」とは？

夜職業界における「風紀」とは、キャストと同じお店で働く男性スタッフが恋愛関係になり付き合うことを指します。恋愛関係を持つことを禁止しているにも関わらずルールを破ってしまう行為を「風紀が乱れる」と言いますが、夜職業界はこの言葉を省略して風紀と呼んでいます。

風紀は業界全体の健全性を保ち、お客様に公平な最高のサービスを提供し続けるために設けられています。風紀を乱せば、お店の雰囲気が台無しになり、ひいてはお客様が離れてしまうなど、色々な問題が発生してしまいます。

風紀を乱すことによるリスクは？

風紀違反には重大なリスクが伴います。単にお店の雰囲気を乱し、サービスの質を落とすだけでなく、風紀を乱したキャストやスタッフに様々な処分が下される可能性があります。

罰金になるリスク

風紀違反が発覚した場合、店舗から罰金を科される可能性があります。罰金の額は違反の内容によって異なりますが、50万～100万円と大きな罰金が設定されていることが多く、決して軽くみられるものではありません。

（罰金は給料からの天引きという形で回収されるのが一般的です）

クビになるリスク

さらに重大な違反であれば、最悪の場合はクビになる可能性すらあります。（お店によっては1回でクビになるところもあります。）

お店にとって風紀は絶対にやってはいけない守られるべき最重要ルールです。違反者には厳しい処分が下されるでしょう。キャリアを棒に振る重大な違反行為と言えます。

（風紀の噂は近隣のお店にも広まりやすいため、別の近くのお店で働くのも難しくなります。）

恋愛禁止の理由

ナイトワークの現場では、キャストと同じお店で働く男性スタッフとの恋愛関係が風紀により認められていません。それには大きく3つの重大なNG理由があります。

お客様への裏切り行為

キャストは前提として一番考えないといけないのがお店に来てくれるお客様のことです。
お客様はキャストと会話やお酒を飲むことを楽しむためにお金を支払っています。（キャストとの疑似恋愛を楽しむお客様もいます）

そのようなお客様に対して、同じ店舗内に本命の彼氏がいて風紀をしているとバレてしまったら、キャストに対する失望は決して小さくはなく、キャストに裏切られたと感じてしまうことでしょう。キャストと男性スタッフがグルになって自分（お客様）のことを馬鹿にしているのかとトラブルにまで発展する可能性もあります。

お客様の本指名のキャストが風紀をやっていたとしたら、そのようなお店には二度と行きたいとは思わないでしょう。

お客様の信頼を裏切る重大な行為であり、決して許されることではありません。

接客の質が悪くなる

キャストが同じお店の男性スタッフと恋愛状態になってしまうと、その男性スタッフに意識や注意が向いてしまい、お客様への接客がおろそかになり、接客の質が必然的に低下します。

これは、キャスト側の接客の質の低下だけ影響するのではなく、付き合っている男性スタッフ側の視点でも、お客様とキャストが仲良く（接客）している様子を見て、男性スタッフが嫉妬してしまい、お客様への接客が悪くなる可能性もあります。

プライベートと仕事をきっちりと分けてプロとしての仕事ができる人でない限り、接客の品質の低下は免れません。

結果として店舗全体のサービスの質が著しく低下してしまうリスクがあります。

お店の雰囲気が悪くなる

風紀の状態になってしまうと、男性スタッフは無意識的に付き合っているキャストを贔屓にしがちです。

少しでも付き合っているキャストに売上が上がるようにフリーのお客様への接客やメリットの大きそうなお客様への接客に行かせようとしてしまいます。

スタッフとしては善意だと思いますが、これは付き合っていない他のキャストとしては大きな不満点となります。

風紀とは関係ないキャストさんたちのモチベーションも下がり、接客の質の低下など、さらにお店の雰囲気が悪くなってしまいます。

このことが浸透してしまうと、ほかのキャストさんたちも、売り上げを増やすためには、男性スタッフと付き合う必要があると勘違いしてしまう可能性だってあり、さらなる風紀が増えてしまうといったことにも繋がりかねません。

当人は恋愛しているだけだとしても、実際の悪影響は当人以外にも波及します。お店の魅力そのものが大きく損なわれ、ひいてはお客様が離れていく可能性すらあり、多大な迷惑をかけることに繋がります。

風紀の乱れが発生してしまう原因

風紀はタブーとされているものの、ナイトワーク業界では風紀をやってしまう事例が後を絶ちません。そのような風紀違反が起こってしまう主な原因は以下の通りです。

キャストはルックスが良い人が多い

ナイトワーク業界では、キャストの容姿が仕事に大きな影響を与えます。ルックスが良い人が多いのが実情です。

業界の仕事柄、自身の美容にしっかりお金をかける美意識の高い人も多く、結果としてルックスが良くなります。

キャストの美貌で、お客様を虜にしようとしますが、スタッフも同じ男性です。
そのルックスに惹かれ、最終的に風紀に至るといったケースが発生します。

同じ空間で過ごす時間が長い

キャストと男性スタッフはともに同じお店で働く仕事仲間です。出勤すれば同じ空間を長時間過ごすことになるため、自然と親密な人間関係が生まれやすくなります。

仲良くなり、終夜の長い時間を共にすることで、感情のからみが生じ、恋愛感情が芽生えてしまうリスクがあるのです。

相談・悩みを相互にする関係

キャストと男性スタッフは仕事柄、相談する機会が多くなります。仕事のことはもちろん、プライベートなことの相談にも乗り合い、理解し合う間柄から次第に恋愛関係に発展してしまうケースも多々あるといわれています。

禁止事項だからこそ破りたくなる

人間には禁止されていること故にかえってやりたくなってしまう人が一定数います。恋愛が厳しく禁止されていることが逆に、恋愛をしたくなる気持ちの引き金になっている一面もあります。

風紀を守りつつ仕事をするための方法は

しかし、こうした状況にあっても、キャストには風紀を守る強い責務があります。風紀を守りながら仕事をするためには、以下の点を常に意識し実践する必要があります。

キャスト自身にプロ意識を常に持つ
お店のスタッフとは適切な距離感を保つよう心がける
個人的な付き合いは極力控えめにする
上司や先輩キャストに相談し、アドバイスを求める
恋愛禁止のルールの重要性を理解し、それを守る決意を持つ

職場でのルールを守ることは当然の大前提です。しかし、単なるルール違反以上に、風紀を乱せば自身の将来にも重大な影響を及ぼしかねません。節度を持った行動が何より大切なのです。

まとめ

キャバクラなど、ナイトワーク業界には「風紀」があり、キャストとお店の男性スタッフとの恋愛は一切禁止されています。これを守らないと罰金や解雇など、キャストをはじめ、お店にも重大なリスクが及びます。恋愛を禁止する理由は、お客様への公平性、サービスの質、そしてお店の雰囲気を守るためです。

一方で、キャストの容姿の良さや、長時間の付き合いや相談関係などから、実際に恋愛関係に発展してしまうケースも多々あります。しかし、キャバクラやラウンジにおいての”商品”とは”キャストさんそのもの”です。その観点からすると、キャストさんと性的関係を持つことは、レストランでお客様に提供前のお皿に手を付けるのと同じことです。プロ意識を持ち、適切な距離感を保てば、このルールは守れるはずです。自身のキャリアを守るためにも、節度ある行動を心がけましょう。